法的手段による回収

催促しても効果がない、交渉にも応じない、相殺できる買掛金もないといった場合には、法的手段に訴える必要があります。その手段には、支払督促、民事調停、少額訴訟などがあります。

支払督促は、裁判所に支払督促の申し立てをおこない、裁判所の書類審査を経て、相手に支払い命令を出してくれる制度です。しかし、相手が支払督促に異議を申し立てた場合には、通常訴訟へと移行することになります。

民事調停は、訴訟手続きをおこなわず、裁判官と2名以上の調停委員による調停委員会が、双方の言い分を聞いて、歩み寄りを促す方法です。しかし、当事者が譲歩を拒んだり、裁判所への出頭に応じないといった場合には、訴訟などの別な方法を選択することになります。

少額訴訟は、60万円以下の債権などの支払い請求を目的とし、原則として1回の審理により、即日で判決が言い渡される訴訟です。しかし、相手が判決に納得しない場合、通常訴訟への移行を希望することができます。そのため、1回の審理で勝訴が見込める証拠をすべて集める必要があります。

通常訴訟になると、小額での分割による和解をすすめられるケースも多くあります。お互いに言い分を譲らない場合には裁判が長引き、判決が出るまでは1円も回収できず、精神的な負担も多くなります。売掛金をスムーズに回収するためにも、弁護士との相談をしっかりとおこない、もっとも効果的な方法を選択するようにしましょう。